こんにちは!エステサロン経営で女性の夢を応援するSR SALONサロンインストラクターの立石です。
エステサロンを開業する際には、開業資金を考慮しながら適切な商品を選び、必要な機材や備品を揃える必要があります。
必要不可欠な物は何か、どのようなことを意識して必要な備品や機材を選べば良いか、自店にはどんなエステ機器が合っているか、など迷ってしまいますよね。
必要な資金や物件の探し方についても、気になるところではないでしょうか。
今回は、エステサロンの「開業に必要なもの」についてのお話です。
「物件」「設備・機材」「備品」の選び方といった基本から、開業に必要な資格や資金まで、詳しくご紹介していきます。
目次
エステサロンの開業に必要な物件の選び方
エステサロンを開業するにあたり、まず必要なのは「物件」ですよね。
まずは基本として「物件」を選ぶポイントをご紹介していきます。
物件を選ぶ際には、自店のターゲットを明確にし、お客様のニーズを反映させた立地を選ぶことが重要です。
例えば「学生など若い世代の女性」をターゲットにする場合、学校帰りやアルバイト帰りなどにサロンに立ち寄るケースが想定されるため、大きな駅の近くや学校の近くの物件が適しています。
一方「主婦で日中通えるサロンを探している女性」をターゲットにする場合では、主婦の方が通いやすい住宅地にある物件を選ぶのが良いでしょう。
このように、ターゲットがどのような立地の店舗を求めているのかを考えた物件探しをすることが、集客に大きな影響を与えます。
また、近隣で競合店が営業している場合、新規顧客の獲得や宣伝活動が難しくなることが予想されるため、事前に競合店の場所をリサーチしたうえで、エステサロンが出店していない立地の場所を選ぶことも重要です。
そして、自宅サロンにするのか、賃貸のマンションの一室で行うのか、テナントを借りて行うのかという、店舗の形式によっても選び方や注意点が変わってきます。
自宅サロンを開業する場合
自宅サロンを開業する際には、お客様が快適に過ごせる癒しの空間を演出するために、部屋の内装や環境を工夫することが重要です。
今住んでいる場所ではなく、新たにサロン兼自宅の物件を探すケースもあるでしょう。
一階を店舗にできる一戸建ては、集客がしやすくおすすめです。
より多くのお客様に来ていただきたいなら駐車スペースが広く取れる、人通りが多いといった場所選び、隠れ家的なお店にしたいなら騒音が気にならない、閑静な高級住宅地を選ぶなど、どんなお店にしたいか・どんなお客様に来てほしいかという点でも変わります。
建売住宅で探すなら、玄関から近い位置に部屋があり、居住スペースまでの廊下が長い物件を選ぶという方法もあります。
理想のお店やターゲット像、暮らしとの兼ね合いを考えて決めると良いでしょう。
マンションの1室を借りて開業する場合
賃貸のマンションを選ぶ場合は、人がたくさんいる集合住宅なので、女性が安心して訪れられる治安の良い場所を選ぶこと、そして内装を大きく変えることができないので、コンセプトに合う雰囲気づくりができそうか、ということがまず大事です。
また、店舗が集まっているマンションを探すのも良いでしょう。
隠れ家的人気のカフェやフラワーショップが入っているフロアを選ぶなど、お店の価値を上げる場所選びをするのも一つです。
また、マンションを借りてサロンを開業する際には、大家さんや不動産に対し「営利目的で部屋を借りること」を前提に契約を進める必要があります。
居住目的で借りた部屋を使用して営利活動を行った場合には、契約違反にあたります。
営利目的で部屋を借りる場合には契約金として家賃3〜10ヶ月分を先に支払う必要があったり、家賃に対して消費税が課税されたりすることも覚えておきましょう。
テナントを借りてサロンを開業する場合
商用目的の利用を前提に借主を募集しているテナントでサロンを開業する場合には、人通りが多い場所に面した立地や商業施設内など、集客に便利な立地が多いです。
テナントを借りる方法では、内装工事を行いコンセプトにあわせた空間を自由に装飾できるため、本格的にエステサロンを営業したい場合におすすめの方法です。
物件を選ぶ際には、まず複数の機器を使うために必要な電力や排水設備が整っているか、安心して通える場所か、匂いが気にならないか、競合になるお店が入っていないかなどが基本のポイントです。
周囲のお店の客層が、自店と離れていないか、自店のイメージを損ねないかという点も見ておくと良いでしょう。
テナントを借りる場合は、賃料の6ヶ月分〜1年分を保証料として先に払うため、資金の用意も必要です。
また、費用を抑えたい場合は居抜き物件を選ぶのもおすすめです。
エステサロンに必要なものは?選ぶポイントもチェック
エステサロンを開業するにあたって、必要不可欠なものから、場合によって必要なものまで、ご紹介していきます。
開業前にチェックして、揃える際の参考にしてくださいね!
設備・機材
エステサロンを開業するには、まず施術に使用する設備や機材を揃えなければなりません。
エステサロンの開業に際して必要不可欠といえる設備・機材としては、以下のものが挙げられます。
- エステ機器
- 施術用ベッド
- ワゴン
- 椅子・テーブル
- レジ・カウンター
それぞれの備品を選ぶ際のポイントについても、詳しく解説します。
エステ機器
エステ機器の主な種類は、痩身機器、脱毛器、美顔器です。
痩身機器は全身痩せから部分痩せを狙えるものまであり、セルライトに効果的な「キャビテーション」、電磁波で血行促進しむくみを改善する「ラジオ波」、電気で筋肉を刺激する「EMS」などの種類があります。
脱毛器は、発毛細胞の働きを抑える「IPR方式」、抑毛成分で毛の成長を抑える「SSC方式」熱エネルギーで発毛を抑える「SHR方式」などがあります。
美顔器はセルフエステ用の小さいものから、大型のものまでバリエーションが豊富です。
微弱な電流やで美容成分を浸透させる「イオン導入」や、電圧を加えることで美容成分を浸透させる「エレクトロポーション」、コラーゲンの生成を促す「RF」、超音波でリフトアップが叶う「HIFU(ハイフ)」などがあります。
このようなエステ機器は、「生産国」「保証期間」「メンテナンス先」「消耗品の入手先」をしっかり確認したうえで選ぶことが重要です。
あまりに安く、知られていないメーカーの物だと、火傷などトラブルにつながる可能性もあり、安心できません。
初期費用を最小限に抑えてエステ機器を導入できる、リース契約という方法もあります。
SR SALONの「開業初期費用パッケージ」では、約300万円相当のサロン設備、スキル研修、開業後のサポートを提供しています。
エステサロンを新たに開業し、サロン設備を充実させたい方は「SR SALON」までぜひお問い合わせください!
施術用ベッド
施術用ベッドを選ぶ際には、ベッドの高さと可動域を確認しましょう。
一般的に、お客様が乗り降りしやすいのは約45cmの高さ、エステティシャンが施術しやすい高さは約60㎝の高さといわれています。
お客様と従業員、両者のニーズが叶うようにするためには、高さを調節できるタイプのベッドがおすすめです。
また、フェイシャルや目元の施術メニューを用意する場合にも、調整可能であると使いやすいです。
ワゴン
ベッドのそばには、化粧品や施術に使う道具を収納するワゴンが必要になります。
ワゴンを選ぶ際には、収納する化粧品やボトルの数などを踏まえ、必要な数の収納スペースが備わっているか、収納したものが取り出しやすい構造になっているかなどのポイントをチェックしましょう。
ワゴンの表面に傷が目立つと清潔感に欠ける印象を与えるため、傷が気になる場合にはステンレス製のワゴンもおすすめです。
椅子・テーブル
従業員が施術を行う際に腰掛ける椅子も必要なアイテム。
背もたれのないスツールを選ぶことが多いですが、長時間の施術を行う場合には従業員の負担も考え、背もたれがありしっかりと体を支えられる椅子を選ぶのも良いでしょう。
また、椅子やテーブルは待合室にも必要です。
最初にカウンセリングを行ったり、施術後リラックスする場所でもあるので、座り心地が良く、カウンセリングシートを記入しやすい高さのテーブルがあると良いですね。
レジ・カウンター
会計時のレジやカウンターも必須の設備。
飲食店などにあるような大型のレジスターよりも、会計や決済を自動化し、同時に顧客情報を記録して分析できる「POSレジ」が特におすすめです。
近年は大型のものだけでなく、タブレット型になっているPOSレジもあります。
また、レジを置くカウンターはお店の顔になります。
自店の雰囲気にあった、清潔感のあるカウンターを選びましょう。
備品
エステサロンの開業において必要な備品には「スタッフ用備品」「お客様用備品」の2種類があります。
スタッフ用備品
エステサロンの開業に必要なスタッフ用備品は、次のようなものです。
- 書類・領収書
- カウンセリングボード
- 掃除道具
- スタッフ用制服
書類・領収書
カウンセリングシートや契約書など、お客様に施術当日記入してもらうための書類、会計の際の領収書などを事前に用意する必要があります。
そのほか、備品購入時の領収書や支払い時の領収書控えなど、重要書類を保管しておくスペースを設け、セキュリティ面に気をつけながら書類の保管を行いましょう。
カウンセリングボード
カウンセリングシートを挟むボードも重要です。
お客様に最初に渡すものなので、安定感のあるお店に合ったデザインのボードを、忘れずに用意しましょう。
掃除道具
サロンの清潔感、コンセプトに沿った雰囲気、癒しの空間を保つためには、こまめな清掃が欠かせません。
お客様の目に触れない場所へ収納できるよう、掃除道具はコンパクトかつシンプルなデザインのものを選びましょう。
スタッフ用制服
スタッフ用制服には大きく分けて「ワンピースタイプ」「チュニックタイプ」「カットソータイプ」の3種類があります。
清潔感と女性らしい印象を与えたい場合には「ワンピースタイプ」、パンツと組み合わせるなら「チュニックタイプ」、動きやすさを重視するなら「カットソータイプ」を選ぶのがおすすめです。
制服を選ぶ際には、サロンのイメージ・コンセプトに合わせた制服を選び、施術中の動きやすさや速乾性・ストレッチ性といった機能面も重視しましょう。
お客様用備品
エステサロンの開業に必要なお客様用備品には、次のようなものがあります。
- タオル類
- シーツ
- 着替え(ガウン・下着など)
- オイル・ジェル
- スリッパ
それぞれの備品について、選ぶ際のポイントを解説します。
タオル類
タオルは用途によってサイズ別に複数の種類を用意しておくことが望ましいです。
洗濯しながら使いまわすのにも限りがあるので、必要枚数より少し多めの枚数を常にストックしておけるようにしましょう。
タオルはお客様の肌に直接触れるものであるため、触り心地の良いものがおすすめです。
シーツ
シーツは使い捨てのものを使用すれば、接客ごとに取り換えることでベッドを常に清潔な状態に保てます。
顔の部分に穴が空いているものや、通気性の良いものなど、施術メニューに応じて機能別のシーツを複数備えておくと安心です。
着替え(ガウン・下着など)
ガウンなどの着替え用の服は、肌触りがよく汚れがつきにくい素材を選ぶと、清潔なものを使い回すことが可能です。
替えの下着は紙製のブラ・ショーツを準備し、破れにくく汚れにくい紙素材の商品を選ぶと良いでしょう。
オイル・ジェル
お客様の肌と相性が悪い場合、肌トラブルに繋がる恐れもあるため、低刺激の製品を選ぶと安心です。
複数の種類の香りを用意し、施術を行う前にお客様に直接香りを選んでもらうと、リラックスして施術を受けてもらえます。
スリッパ
お客様に室内に上がってもらう際には、スリッパへの履き替えが必要です。
ヨレヨレだったり汚れがついていたりすると不潔な印象を与えるので、耐久度の高いビニール素材のものを使用すると取り替える手間を最小限に抑えられます。
使いまわされたスリッパを履くことに抵抗がある方もいるので、近くに消毒スプレーや除菌スプレーを置いておくと安心です。
エステサロンの開業に必要な資格も確認
エステサロンの開業に必要な資格はあるのかも、気になる方は多いのではないでしょうか。
実は、原則エステサロンの開業に必要な資格はありません。
そのため、技術があれば誰でもエステティシャンとして働けますが、お客様に対し高い技術力をアピールしたい場合や、信頼感・安心感を持ってもらいたい場合には、民間の資格を取得する方法があります。
エステサロンを開業する際にもっておくと安心な民間の資格についてご紹介します。
AJESTHE認定エステティシャン
AJESTHE認定エステティシャンとは、日本エステティック協会の認定資格です。
日本エステティック協会が認定する対象のスクールに入学し、300時間のコースを修了もしくは1000時間のコースを受講し、300時間のカリキュラムを修了することで資格試験を受験できます。
また、エステティックに関連する実務経験が1年以上ある場合も受けられます。
AEA認定エステティシャン
AEA認定エステティシャンは、日本エステティック業協会(AEA)の認定資格です。
日本エステティック業協会(AEA)の認定校で指定のカリキュラムを履修、もしくはエステサロンで実際に実務経験を積むと資格を取得できます。
CIDESCO国際ライセンス
CIDESCO国際ライセンスは、世界水準を満たす高い技術力を備えたエステティシャン育成を目的に活動するCIDESCOが実施する世界共通の資格試験を受験することで取得できます。
エステサロンの開業に必要な資金の相場は?
実際にエステサロンの開業には、どれだけの資金が必要なのでしょうか。
ここからは、エステサロンの開業に必要な資金の相場についてご紹介します。
エステサロンの開業に必要な資金の内訳の目安は、以下の通りです。
費用項目 | 金額 |
---|---|
物件賃借費 | 50万円~300万円 |
内装工事費 | 20万円~500万円 |
備品費 | 10万円~30万円 |
消耗品費 | 5万円〜 |
エステ機器購入費 | 100万円~500万円 |
宣伝費 | 数万円~200万円 |
エステサロンは選ぶ店舗形式、選ぶ設備、こだわりなどで大きく金額が変わるため、あくまでも目安と考えてくださいね。
物件賃借費
マンションの1室を借りたりテナントを借りしてエステサロンを開業する場合、初期費用として家賃だけでなく保証料を支払います。
マンションなら3〜10ヶ月分程度、テナントなら6ヶ月〜1年程度の保証料が必要です。
例えば月7万円のマンションの一室なら保証料が21万円〜。
そのほか仲介手数料や引越し代なども含めると50万円程あれば開業できるので、金額の幅がとても大きいです。
内装工事費
お客様にとって特別な空間を提供するためには、家具や壁紙を購入し内装工事を行う必要があります。
自宅での開業であれば、リフォームで壁紙や床材を変えるだけといった場合なら10万以内に収まるケースもありますし、相場としても20万円〜といえます。
賃貸マンションの場合は内装を大きく変えるのは難しいので、その分家具やインテリアにかけるケースが多いです。
居抜き物件であれば坪単価10万円台からでも内装工事は可能ですが、一般的には坪単価20万円以上であることが多いようです。
備品費
施術用ベッドやスツールなどの備品の購入に10万円~30万円ほどはかかるでしょう。
消耗品費
消耗品は仕入れ先や商品のランクによって金額が変動するため、開業予算に応じて適切な商品を選ぶようにしましょう。
エステ機器購入費
エステ機器は、安全性が高く機能性が高いものを揃えるなら100万円以上はかかります。
開業資金が少なく初期投資に資金を割けない場合には、リースやレンタルを利用することでエステ機器にかかる費用を10万円以下に抑えることも可能です。
宣伝費
新たに独立しエステサロンを営業するためには、徹底した集客活動が必要不可欠です。
ただし、0からエステサロンを開業するケースでは、大々的に広告を打ち出すよりも、地域密着型のフリーペーパーに広告を掲載したりポスティングを行ったりすることで、近隣住民に店の存在を知ってもらうことが効果的な場合も。
店舗の課題や規模に合わせて、適切な方法で宣伝活動を行いましょう。
補助金や助成金の利用も検討しよう
開業資金の調達が難しい場合には、補助金や助成金の利用も検討しましょう。
スタッフの労働環境を改善することで申請できる「キャリアアップ助成金」では、非正規雇用を正規雇用として雇用することで、1人につき最大57万円(生産の向上が認められる場合は72万円)の助成金を受給できます。
また、人材育成に精力的に取り組む事業主を支援することを目的とする「人材開発支援助成金」では、従業員に対して休暇制度や短時間労働といった待遇を改善することで助成金を申請できます。
そのほか「地域雇用開発助成金」は、地域にサロンを開業する際に利用できる制度です。
助成内容や対象はそれぞれの制度によって異なるため、用途や目的に応じて適切な補助金・助成金制度を利用すると良いでしょう。
エステサロンの開業までの流れ
ここまで、エステサロンの開業に必要な資金の目安について解説しました。
ここからは、エステサロンの開業までの流れについて解説します。
エステサロンの開業には、以下のような流れで準備を行います。
- コンセプト設定
- 事業計画書作成
- 物件探し
- 資金調達
- 必要な機材・設備を整える
- 集客・告知活動
- 公的手続き(開業届の提出など)
なかでも、開業届を提出しなければ正式に店舗を営業できないため、開業届の提出は確実に行いましょう。
エステサロンの開業に必要なものを揃えよう
エステサロンを開業する際には、開業資金から捻出できる予算を考慮しながら、適切な商品を選んで備品や機材を揃えましょう。
また、備品や機材を選ぶ際には、店舗のターゲットやコンセプトを意識して素材や材質を選ぶことも重要です。
SR SALONは、エステサロンの開業をお悩みの方に向けて、サロン運営のサポートを行っています。
各種研修や販売促進支援、定期コンサルティングなどを行っており、業界未経験の方でも安心してビジネスを始めることができますので、ぜひお気軽にご相談くださいね。